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出版業界における開発品とは?

出版業界独自の用語の1つに開発品があります。出版業界では書籍や雑誌以外の商品として開発品の存在は重要です。本記事では出版業界における開発品とは何なのか、どんなものが含まれるのかなどを説明します。

開発品とは

開発品とは、出版社が発売する雑誌や書籍以外の商品のことです。たとえば、カレンダーやポストカードなどが挙げられます。英語学習用のCD、ヨガ学習用のDVDといった商品もこの開発品に含まれます。

ほかにも、トレーディングカード、キャラクター商品も開発品です。

開発品の一部は買切品として扱われます。一般的な書籍を仕入れた書店は、売れ残りを出版社に返品できますが、買切品の場合、出版社へ返品することができません。

出版社はさまざまな開発品を展開しています。開発品の売上は出版業界において大きな影響を及ぼすものです。出版物の売上が減収の状態が続いていく中で開発品には大きな期待が寄せられています。

(市場規模に関する明確な調査データは存在しませんが、おおよそ書籍の売上に対し、10~13%ほどの売り上げ規模だと思われます。)

開発品の効果

開発品は出版物や雑誌などの関連商品として展開されることが多いです。開発品を出すことで、出版物との相乗効果を期待できます。

たとえば、漫画の関連商品としてカレンダーなどのグッズが販売されるケースは多いです。漫画のファンであれば、関連商品にも興味を持つ人はたくさんいます。漫画の売上が伸びていけば、同時に関連商品の開発品の売上も伸びていくでしょう。相乗効果を見込むことができて、出版社は大きな利益を得られます。

漫画やアニメなどの開発品だけではなく、アイドルやタレントの開発品も多いです。たとえば、アイドルのカレンダーは開発品に分類されます。もともとカレンダーを専門に扱っている出版社でなくても、関連商品としてカレンダーを販売する出版社は少なくありません。人気の高いアイドルやタレントの開発品を展開すれば、手堅く売れるでしょう。

開発品はどこが作成する?

開発品の作成は、それぞれの商品に合わせて専門業者が担当するのが一般的です。出版社は出版物を作成するノウハウはありますが、文具やグッズ商品についてノウハウを持たないケースが多いです。そのため、基本的に開発品はそれぞれの商品を専門的に扱っている業者に外注します。

開発品の作成を受託する業者は、国内企業だけではなく海外企業のケースも少なくありません。海外の企業に依頼した方がコストを抑えられるケースがあります。

書店における開発品のリスク

開発品は書店にとってリスクになります。通常、書店は書籍を出版社に返本することが可能です。一定期間売れなかった本を出版社に返本することで、書店はさまざまな書籍を積極的に書棚に並べることができます。一方、買い切りの開発品は売れ残りのリスクが伴います。

書店は買い切りの開発品を仕入れた場合、売れ残りがでると赤字となる可能性があります。

そのため、書籍と比較すると開発品の仕入れは慎重さを求められることと、売れ残りそうな場合には、割引などをして売り切る努力が必要です。

(値下げができない書籍とは異なり開発品に関しては値下げを行うことは可能です。)

まとめ

出版業界の売上には書籍だけではなく開発品も含まれます。多くの出版社はカレンダーやカードなどの開発品も発売しています。出版業界を知るには開発品にも注目してみましょう。

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